保冷の基礎知識(4)

保冷剤について

保冷ボックスの温度を長時間一定に保つためには、
保冷剤が必要です。
保冷ボックスの性能が良くても、熱エネルギーの移転は
徐々に進行します。
それを補うために保冷剤を用います。

保冷剤は予め凍結させてから使用しますが、凍結時の形状は
固体です。
物質は固体から液体に変化するとき(相変化といいます。)、
分子間の結合を緩めるために熱エネルギーを必要とします。
そして、相変化時は温度が上昇しません。
(熱エネルギーが温度上昇ではなく相変化にのみ使われる。)

この原理を利用しているのが保冷剤です。
例えば凍結した融点0℃の保冷剤を使用すれば、外部から
流入してくる熱エネルギーを相変化しながら吸収してくれます。
その時保冷剤の温度は融点である0℃で一定になるので、ボッ
クス内温度も一定の温度で維持されます。
保冷剤の量が多ければ多いほど、相変化に必要な熱エネルギー
を多く吸収するので保冷時間が長くなります。

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